抽出の裏側⑨早すぎず遅すぎず
抽出の裏側⑨早すぎず遅すぎず
コーヒーは、お茶や紅茶に続く私たちの日常的な嗜好飲料の一つ。
お茶や紅茶を淹れる時はある程度粉の量や湯加減と置き時間を一定にするとそんなに大変な味にはなりません。
ですが…珈琲は(^_^;)特に珈琲を淹れたことのある方の多くが安定しない味に悩んだことはないでしょうか?
抽出セミナーを開催した時にもよくある質問は、やはり家庭では状況に応じて沢山淹れる事があったり、自分だけの1杯分をいれようとするときにどのくらい粉を使ってどんなふうに淹れたらよいのだろう?
という事です。松崎も店では現場仕事。どんなに忙しくても時間配分を考えなければいけないので、日々奮闘中。
実際にどうしたら効率よく淹れれたのだろう?など日々試行錯誤しているのです。
基本的に大切なことは、適量の粉で適量の抽出。そしてそれにあった大きさのドリッパーを使っている事。
大きすぎるドリッパーで少量淹れるとあっと言う間にお湯がサーバーに落ちてしまいます。
小さすぎるドリッパーで粉をはちきれんばかりに淹れてドリップするとお湯があふれます。
コーヒーは抽出時に炭酸ガスが出ます。膨らみの分を予測し、ドリッパーに淹れる粉の量の目安は8割までにしておくとわかりやすいでしょうか?珈琲豆は嵩が豆によって違います。同じ8割でも深煎りのコーヒーよりも浅煎りの珈琲豆は沢山入ります。
逆に最小限にドリッパーを使うとしても半分から3分の2以上は粉をいれると抽出しやすいですね。
たとえば金澤屋珈琲店のフランネル。
1杯用は15g以上25g 未満
2杯用は30g以上50g未満
3杯用は40g以上60g未満
を目安に使用し、使い分けています。
ペーパードリップ、メーカーによってサイズ展開が様々。↓ハリオ
購入前に、自分が使用する珈琲の抽出量を確認し適当なサイズを選びましょう。
コーヒーは、沢山淹れる時と少ない杯数を淹れる時にちょっと頭を使います。
なぜなら珈琲の抽出は、粉にまんべんなくお湯が浸透し、最初のほうに美味しい成分がで最後のほうで渋くなりやすい、その一歩手前で完了させる!ことがどんな珈琲でも、少なく淹れる時も、多く淹れる時も… 当てはまるから。
たとえば1杯淹れる 粉の量はわずか10g~12gほど。湯抜けが早くきちんと粉にお湯が入り込まない内に抽出がおわりやすく水っぽい珈琲になってしまうのです。
逆に5~6杯淹れる 粉の量は40~60g使い沢山淹れる。今度は粉の量が沢山あり、浸透する時間が長くなります。時間がかかると顔を出す渋みさんがどんどん!
店では2~3杯の抽出が一番安定しやすく、1杯と5~6杯はぶれやすいので注意しています。
コーヒーのうまみ↓油脂分は最初に沢山溶けだし後半はどんどん薄れていきます。
少なくても、沢山淹れる時も珈琲の抽出にかける時間を同じようにするように心掛けてみてください。
なんとなく毎日珈琲を淹れてますが、珈琲の美味しい部分は蒸らしにお湯をのせてから約2分間くらいで出ています。
そして3分を境にちょっと口に残る苦しぶい味が出てきます。
2分以下だと少し早かったかな?逆に3分以上だとかかりすぎたかな?
なんて時間を意識しています。勿論珈琲の状態にもよって変化するので一概に言えませんが・
杯数が増えても時間を安定させる事に意識するとなんとなくコツが見えてきます。
少ないときは、ゆっくりお湯が落ちる工夫を。
多いときは、早く落ちる工夫を。
たとえばこんな時に珈琲は早く落ちます。↓(注ぎを一定にすると仮定)
粉が少ない
粉が粗い
湯温が高い
そしてこんな時は、遅く落ちます。↓
粉が多い
粉が細かい
湯温が低い
他に二次的な要素…でいうと使用するドリッパーの形状、穴の数、リブの形態、そしてペーパードリップの場合は紙の質。ネルドリップにおいてはネルの形状、はぎの枚数、深さ、生地の厚み、湿り気具合…
ちなみに店では、抽出量によって杯数によって使用する器具、サイズ、紙のタイプなどどれだけ淹れても味が変わらないように考えて淹れています。時間は早すぎず、遅すぎず適度に。少量の時は早く落ちすぎない工夫を、多ければ多いほど早く落ちるように工夫を!
こんなにありますが、自分に合った器具があり、松崎はそれをお手伝いします(^^)
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