10/16 開講セミナー②「河野式ドリップレッスンーどんな珈琲も美味しく」‐復習編
10/16 開講セミナー②「河野式ドリップレッスンーどんな珈琲も美味しく」
秋の珈琲セミナー2回目はコーヒーをいつも淹れている方を対象に参加者の方を募集しました。




沢山の器具や道具を見て好奇心旺盛に質問等が飛び交いあっという間の2時間となりました。
今回のタイトルが幅広い内容であり、要点をまとめるのに四苦八苦でした(^_^;) が皆様お付き合い頂きありがとうございました。
珈琲に携わる人間にとってこれは永遠の課題かもしれません。一昔前と違い高品質の珈琲も手に入るようになり、電動の器具にしても、手動の器具にしても際限なく道具が増えています。
抽出も時代は、手動から便利な機械へ行き…そしてまたまたハンドによる抽出に注目が行っています。
多様化する抽出器具。

ハンドドリップー手動により珈琲を濾して抽出する
布で淹れるネルドリップ、金属フィルターで濾すドリップ、一番浸透している紙で濾すペーパードリップ が主にあげられます。
ペーパードリップと一重に言えど、ずらりと並べたドリッパーコレクション。
松崎は、日々そんな器具たちと触れ合いどうやったら美味しくなるのだろうと色々淹れています。
近年始まった珈琲のハンドドリップや手動による抽出の競技会にも参加し、器具の検証は続けました。
お客様が使っている器具で少しでもうまくいくコツを探していくうちに、お店としてもこのフィルターはいいものだと確信できるものに出会いました。
ネルドリップと利点を取り入れたコーノ式円錐フィルター。元祖円錐形の親。 昔からありましたが、今の環境のように毎日触れ合う機会は早々なく、家のみ珈琲程度に使用していたぐらいでした。

珈琲の抽出理論と松崎自身の腕による抽出の馬が合う道具、それがコーノ式名門フィルターでした。

思ったようなイメージの味を作り出せ、安定しています。人に教えやすい、どのドリッパーよりも簡単に使えています。そんなフィルターの良さを伝えるげく、今回の教室にも踏み切り、金澤屋珈琲店で美味しいと思っている珈琲の淹れ方講座を開催させていただきました。
このフィルター事態を初めて!という方も意欲的に参加していただき嬉しく思いました。

多様化する器具のなかで、大きな形状の違いに
円錐形

扇形

そしてウェーブ形が あげられます。


ドリッパーの形状による分類である程度味の傾向が似てきます。
以前までは、円錐形と扇形で説明はできていましたが、最近はここにカリタウェーブ型ドリッパーの登場で新たに味のバリエーションが増えました。
食するものの味覚には代表的な五味ー甘み、酸味、塩味、苦み、うまみ があげられます。食べ物を食べるとなんとなくこんな表現が自然と出てきますね。
中でも珈琲の味の表現には、酸味、苦み、甘み、香味、渋みがあげられます。甘みというくくりはとても曖昧ですが、飲んだ時に鼻の奥で感じるフレーバーに由来するのでは?とも言われてますが、実際には飲んだ際に美味しい酸味、苦みの後に感じる成分として良い表現にあげられます。そして珈琲の渋み これは、口の中に残り、持続すればするほど、いやな印象を受けます。ワインや、紅茶、お茶の場合はいい表現としてもあげられますが…(^_^;)
そして珈琲の色々な味わいが複雑に絡みあう時に感じる コクや味というより全体の口当たりの表現ではボディがある、軽いなどと言いますね。
珈琲の大きな特徴である風味は、味覚や嗅覚そして飲んだときの印象や記憶も入ると言われています。
個人の味覚表現を人に伝えるのは感覚的にずれていることもあり大変です。
ドリッパー代表格3点
円錐形は、粉の層の厚みが一番出るため、粉を通過するお湯の時間が長くなります。珈琲のコク、苦味の表現を得意とします。
扇形は、苦味、酸味、甘味をしつこくなくまんべんなく出せるが濃度感やややコクに欠けるシンプルな味になりやすい。
ウェーブ型はその形状の通り粉の層が平で浅く上から注いだお湯が満遍なく行き渡りやすいので抽出むらになりにくい構造です。粉に均一にお湯が行き渡りやすいので味のバランスがよくなり飲みやすい珈琲になります。苦味や酸味の門をとってくれます。
この3タイプの形状の中で最も手技による味の表現力が高い円錐形は、喫茶店やカフェでもよく見られるハンドドリップの器具。
手技による味の差や淹れての注ぎの違いがダイレクトに現れやすくもなるのが難点ですが、珈琲の持ち味を引き出しやすいという利点があります。
円錐形とはいっても、
キーコーヒーのクリスタルドリッパー
クリスタルの輝きは、とても綺麗で思わず見とれます!


ハリオのV60


コーノ円錐形フィルター


円錐形御三家
安定感と味のバランス、再現性があり、誰でも簡単に雑味の少ない美味しいコーヒー
が淹れられる!
と選んだのがコーノ式円錐形フィルターでした。

レッスンでは、再現性にとタイマー付きスケールを使用。
1杯抽出
2杯抽出
湯量コントロールと加水量を一定にし同じような味を作ります。



試飲するカップは、人間の味覚センサーにあまり影響力の少ないカップ。
紙カップでは、口当たり、紙臭さが珈琲にどうしても入ってしまうので使用しません。



2時間でこんなに道具がずらり。
最初は約5~6分のディスカッションにてお客様同士で抽出のお話を愉しみました。


使用するコーノ式名門Kは、最近出たばかり。
簡単な構造の説明と抽出理論。
ここはイメトレが大切に。
珈琲の美味しい成分は、最初にでてくる。

コーノ式3兄弟について
コーノ式名門フィルター
コーノ式名門K フィルター
コーノ式ドリップ名人

ワーク①
珈琲のハンドドリップで一番難しいとされる1杯抽出を基本抽出とし、コーヒーメーカーよりも美味しく淹れようとウォーミングアップ

コーヒーメーカーは、最近お気に入りのメリタ 復刻版 アロマボーイ 君 を使用しました。
1杯分抽出

お水と粉をセットし抽出開始。

わずか数秒で熱々のお湯が出てきます!小さいですが馬力あり。

抽出中は、なんとこうやって除くことができます。
こうやって見ると、コーヒーメーカーにできなくて手ではできる事!がよくわかります。
今こうお湯が流れましたが、ここにも注ぎたい!

万遍なく蒸らしができる前にぽたぽた抽出が始まりました。

表面の粉が乾いた状態です。
もうちょっと端までお湯を注ぎたいですね。
之が 抽出ムラ。

ムラはあっても抽出はどんどん進みます。
1分58秒 抽出完了。


見るからに薄いね!ははっつ

粉も中心だけがくぼみポッコリ。

粉を捨てると、フィルターの中には落ち切ってない珈琲が残ります。
アロマボーイのすごい所。
一つ穴の位置が底よりもやや上部についています。
抽出後半に出やすい雑味や、浮いたアクを落とし切らない。
そして抽出中は、フィルター内で湯だまりを作りながら珈琲の味わいをできるだけ引き出してくれます。

復刻版アロマボーイ
機能もさながら、飲んだガテマラ珈琲は、アメリカンテイストさっぱり。
そしてコーノ式フィルター名門K 登場
一人分から美味しい珈琲を 売りとしているこの新しいフィルターは、リブが短く少ない粉の量でも円錐形の良さを引き出します。
10g 130cc
1杯だては、粉を細挽きにします。抽出効率を上げます。

蒸らし
ここはしっかり時間をとりましょう。

蒸らしの後は3回に分けて注ぎます。


アクが浮いた状態で抽出ができれば、フィルター内に含ませた珈琲を落とし切っても雑味は感じません。
このアク と言われるものは珈琲自身、微粉と言われるパウダー状の粉が原因とされています。どうしても粉にした際に出てしまう微粉。
高品質の珈琲ほど豆事態に欠点となる味が少なく、そうでない珈琲ほどこの微粉は、邪魔になります。


抽出完了
2分10~30秒
早く落ちやすい1杯抽出もコーノ式フィルターで速度コントロール。

比べてみてもすごい違いです。
写真右がハンドドリップのガテマラ
写真左がコーヒーメーカー アロマボーイ君
当たり前ですが、やっぱり機械よりも美味しく淹れれないと(^_^;)
お客様も満足。手で頑張って淹れる意味があります!!
大変ですが、やる価値がある。

ワーク②
カッピングトレーニング
ブラインドにて4つのカップに入った珈琲豆をカッピングし、その中から一つだけ違うものを見つける味覚と嗅覚トレーニング。
通常カッピングは、プロが行うもの。品質の良しあしを判断するのに行います。
カッピングを行う人をカッパ―と言います。
勿論繊細な味覚審査のため、カッピング前の飲食は控え、味の濃いもの、スパイスなどは控えます。
空腹時は胃に負担がかかるので注意。
粉とお湯を直接漬け込むので、持ち味がすべて出ます。美味しい成分そうでない成分も出るのが抽出との違いです。
これは、皆さん初体験。
スリリングなゲーム感覚で真剣に!
まずは豆の状態。

粉にしたときの香りを嗅ぎます。

そしてお湯を注いだ時の香り…

そして4分待ちます。
珈琲が抽出されます。

粉から出る炭酸ガスで表面は粉が浮いています。


なぜかしら、この時点で4つともばらばら。
4つのうち3つは同じはずなのにね
と珈琲の七不思議。

こうやってライティングすると珈琲w木の状態がよくわかります。
粉がどんどんそこへ堆積。
時間の経過とともにそこへどんどん沈んでいきます。

カップそれぞれスピードが違います。


4分たったら、表面の粉をかきまぜます。 ここで出てくる香りも要チェック。
かきまぜると泡が浮かびます。
泡や浮いた粉はスプーンですくってきれいに取り除きます。

そしてカッピング。
すすったり、少し飲んだり、口に含んでぱっとすてたりしながら珈琲の持ち味をいろいろ試します。
さーこの中でどれか仲間はずれがあるはず…
考えるトレーニング。
皆さん真剣に。
あまりに難しく、最初はこれとこれは同じ!と確実にわかったものを言っていただき…
残った2カップのうち一つ。
もう一度最後にカッピング!
すると 皆さん大当たり。
参加者の皆様は鋭い舌の持ち主でした…
途中一瞬松崎もわからなくなりそうでした(-_-;)

今回のカッピングでは同じ産地のガテマラ珈琲を深煎りと浅煎りで焙煎度をかえました。
仲間はずれ!それはガテマラの浅煎り珈琲豆でした。
珈琲らしい香り苦みの中にも表に現れる酸味。チェリーのような酸味がふんわり広がりました。
焙煎度による味わいの特徴をここで知っていただきました。
珈琲豆は焙煎でほぼ、味の方向性が決まります。
ワーク③
浸漬実験 温度帯による抽出時の変化
粉にお湯を注ぐとどうなるのか?
また、お湯を数回に分けて注ぐとどうなるのか?
そんな抽出の不思議をスケルトンのガラス内で浸漬による検証をしました。
☆冷たいお水と珈琲の粉の反応





☆80℃の低温帯と珈琲の粉の反応





☆熱々のお湯と粉の反応






3つの温度帯で、お湯をのせたときの粉の反応からお湯の温度の高低を見抜く感覚をトレーニング。
レッスン中は、経時変化を見るため終始観察。

初めてやってみましたが、面白い! と好評でした。
焙煎度で変わる味のバランスや総量
温度で変わる抽出変化 基本を頭において
ワーク④
浅煎り珈琲をうまく淹れる
極端に焙煎度の浅い珈琲豆は、抽出時の選ぶ温度帯を工夫するともっともっと味や香りが出ます。
一般的に、ハンドドリップで抽出時に適していると言われる中庸の温度帯 90℃位
今回は浅煎り珈琲豆の持っている爽やかな酸味、広がるジューシーな香りを目的に淹れ比べしました。
95℃以上の高温抽出

香がふぁーっと広がり美味しそうです。


同じ珈琲豆を低温抽出 85℃
泡の出や勢いが違います。元気がない。

香はしますが、やや控えめ


見た目は同じようです。

抽出後の香りも弱く。

テイスティングにより浅いり珈琲豆は、高温でさーっと抽出したほうが軽やかで、味の輪郭もしっかりと。なんといっても心地よい酸味がでました。甘酸っぱい!に値する美味しい珈琲。
通常は熱々で、珈琲がきつくなる と思われがちな高温で短時間にガスを抜いて抽出しました。
ワーク⑤
深煎り珈琲豆をうまく淹れる
次は、深煎り珈琲豆の登場です。
見た目の色は黒っぽい茶色。油分が表面に出てきてとろっとてかり。
焙煎の深い珈琲が持つ深煎り臭。
この香りが好き!とファンは多い焙煎度。
フレンチロースト以上
今回使用したのは、人気の「百万石ブレンド」
浅煎り珈琲同様
高温度帯 95℃以上
低温度帯 85℃での抽出でテイスティング
深煎り珈琲豆は、浅煎り珈琲豆とは逆で、ガスはゆっくりと抜けます。
お湯がゆっくりと粉に浸透し、時間をかけてガス抜き。
そして焙煎が深いほど、苦みが表に出てくる傾向があります。
ハンドドリップでは、この苦みを優しく柔らかく出してあげる事が抽出のコツ。
お湯は蒸らしで万遍なく載せますが、粉の温度はゆっくりとあげてあげましょう。

こちらのタイプの珈琲は、ゆっくり温度を上げると甘みが出ます。
抽出時にきめの細かいクリーミーな泡を沢山出しましょう。

焦らずゆっくりと。



約3分。
泡のきめ細かさもいい感じ。

高温抽出では感じられなかった、甘い苦み、キレのある酸味 が低温でじっくりと抽出することで表に出てきました。
之もわかりやすい抽出方法の一つ。
テクニックの一つです。

低温でもきめ細かな泡が上がらない場合は粉の大きさ、メッシュが大きすぎるのかもしれません。
ひきめはやや細かめがおすすめ。
泡は沢山クリーミーに出してあげると、深煎り珈琲の持ち味が生かされます。
ワーク④,⑤終了後は、各自それぞれに浅煎りと深煎りをいれてもらいました。同じメッシュ、粉の量と淹れ方で、湯温だけを微妙に変化させてもらいました。 微妙な違いでまたまた味に違いがで、1℃の違いで変わる珈琲の抽出メカニズムを知っていただきました。
ワーク⑥ アレンジ珈琲
しめに深煎りの濃い珈琲を作り、ミルク割のカフェオレでしめました。
かなり沢山の珈琲を飲んだ後。
胃休めに温かい牛乳や糖分は体によく効きます。
カフェオレに合わせる、リキュール、ブランデー、ココナッツシロップ… 組み合わせを愉しんだり。


長いお時間ありがとうございました。
セミナーにて頂いた質問は、また今後の参考にさせてもらいます。
時間があれば…と検証実験はすべてできず(-_-;)
またまた次回となりそうです。2週連続の秋のハンドドリップセミナーでした。
店頭でも、その後のお話など、お気軽にお声をおかけください(^^)
秋の珈琲セミナー2回目はコーヒーをいつも淹れている方を対象に参加者の方を募集しました。




沢山の器具や道具を見て好奇心旺盛に質問等が飛び交いあっという間の2時間となりました。
今回のタイトルが幅広い内容であり、要点をまとめるのに四苦八苦でした(^_^;) が皆様お付き合い頂きありがとうございました。
珈琲に携わる人間にとってこれは永遠の課題かもしれません。一昔前と違い高品質の珈琲も手に入るようになり、電動の器具にしても、手動の器具にしても際限なく道具が増えています。
抽出も時代は、手動から便利な機械へ行き…そしてまたまたハンドによる抽出に注目が行っています。
多様化する抽出器具。

ハンドドリップー手動により珈琲を濾して抽出する
布で淹れるネルドリップ、金属フィルターで濾すドリップ、一番浸透している紙で濾すペーパードリップ が主にあげられます。
ペーパードリップと一重に言えど、ずらりと並べたドリッパーコレクション。
松崎は、日々そんな器具たちと触れ合いどうやったら美味しくなるのだろうと色々淹れています。
近年始まった珈琲のハンドドリップや手動による抽出の競技会にも参加し、器具の検証は続けました。
お客様が使っている器具で少しでもうまくいくコツを探していくうちに、お店としてもこのフィルターはいいものだと確信できるものに出会いました。
ネルドリップと利点を取り入れたコーノ式円錐フィルター。元祖円錐形の親。 昔からありましたが、今の環境のように毎日触れ合う機会は早々なく、家のみ珈琲程度に使用していたぐらいでした。

珈琲の抽出理論と松崎自身の腕による抽出の馬が合う道具、それがコーノ式名門フィルターでした。

思ったようなイメージの味を作り出せ、安定しています。人に教えやすい、どのドリッパーよりも簡単に使えています。そんなフィルターの良さを伝えるげく、今回の教室にも踏み切り、金澤屋珈琲店で美味しいと思っている珈琲の淹れ方講座を開催させていただきました。
このフィルター事態を初めて!という方も意欲的に参加していただき嬉しく思いました。

多様化する器具のなかで、大きな形状の違いに
円錐形

扇形

そしてウェーブ形が あげられます。


ドリッパーの形状による分類である程度味の傾向が似てきます。
以前までは、円錐形と扇形で説明はできていましたが、最近はここにカリタウェーブ型ドリッパーの登場で新たに味のバリエーションが増えました。
食するものの味覚には代表的な五味ー甘み、酸味、塩味、苦み、うまみ があげられます。食べ物を食べるとなんとなくこんな表現が自然と出てきますね。
中でも珈琲の味の表現には、酸味、苦み、甘み、香味、渋みがあげられます。甘みというくくりはとても曖昧ですが、飲んだ時に鼻の奥で感じるフレーバーに由来するのでは?とも言われてますが、実際には飲んだ際に美味しい酸味、苦みの後に感じる成分として良い表現にあげられます。そして珈琲の渋み これは、口の中に残り、持続すればするほど、いやな印象を受けます。ワインや、紅茶、お茶の場合はいい表現としてもあげられますが…(^_^;)
そして珈琲の色々な味わいが複雑に絡みあう時に感じる コクや味というより全体の口当たりの表現ではボディがある、軽いなどと言いますね。
珈琲の大きな特徴である風味は、味覚や嗅覚そして飲んだときの印象や記憶も入ると言われています。
個人の味覚表現を人に伝えるのは感覚的にずれていることもあり大変です。
ドリッパー代表格3点
円錐形は、粉の層の厚みが一番出るため、粉を通過するお湯の時間が長くなります。珈琲のコク、苦味の表現を得意とします。
扇形は、苦味、酸味、甘味をしつこくなくまんべんなく出せるが濃度感やややコクに欠けるシンプルな味になりやすい。
ウェーブ型はその形状の通り粉の層が平で浅く上から注いだお湯が満遍なく行き渡りやすいので抽出むらになりにくい構造です。粉に均一にお湯が行き渡りやすいので味のバランスがよくなり飲みやすい珈琲になります。苦味や酸味の門をとってくれます。
この3タイプの形状の中で最も手技による味の表現力が高い円錐形は、喫茶店やカフェでもよく見られるハンドドリップの器具。
手技による味の差や淹れての注ぎの違いがダイレクトに現れやすくもなるのが難点ですが、珈琲の持ち味を引き出しやすいという利点があります。
円錐形とはいっても、
キーコーヒーのクリスタルドリッパー
クリスタルの輝きは、とても綺麗で思わず見とれます!


ハリオのV60


コーノ円錐形フィルター


円錐形御三家
安定感と味のバランス、再現性があり、誰でも簡単に雑味の少ない美味しいコーヒー
が淹れられる!
と選んだのがコーノ式円錐形フィルターでした。

レッスンでは、再現性にとタイマー付きスケールを使用。
1杯抽出
2杯抽出
湯量コントロールと加水量を一定にし同じような味を作ります。



試飲するカップは、人間の味覚センサーにあまり影響力の少ないカップ。
紙カップでは、口当たり、紙臭さが珈琲にどうしても入ってしまうので使用しません。



2時間でこんなに道具がずらり。
最初は約5~6分のディスカッションにてお客様同士で抽出のお話を愉しみました。


使用するコーノ式名門Kは、最近出たばかり。
簡単な構造の説明と抽出理論。
ここはイメトレが大切に。
珈琲の美味しい成分は、最初にでてくる。

コーノ式3兄弟について
コーノ式名門フィルター
コーノ式名門K フィルター
コーノ式ドリップ名人

ワーク①
珈琲のハンドドリップで一番難しいとされる1杯抽出を基本抽出とし、コーヒーメーカーよりも美味しく淹れようとウォーミングアップ

コーヒーメーカーは、最近お気に入りのメリタ 復刻版 アロマボーイ 君 を使用しました。
1杯分抽出

お水と粉をセットし抽出開始。

わずか数秒で熱々のお湯が出てきます!小さいですが馬力あり。

抽出中は、なんとこうやって除くことができます。
こうやって見ると、コーヒーメーカーにできなくて手ではできる事!がよくわかります。
今こうお湯が流れましたが、ここにも注ぎたい!

万遍なく蒸らしができる前にぽたぽた抽出が始まりました。

表面の粉が乾いた状態です。
もうちょっと端までお湯を注ぎたいですね。
之が 抽出ムラ。

ムラはあっても抽出はどんどん進みます。
1分58秒 抽出完了。


見るからに薄いね!ははっつ

粉も中心だけがくぼみポッコリ。

粉を捨てると、フィルターの中には落ち切ってない珈琲が残ります。
アロマボーイのすごい所。
一つ穴の位置が底よりもやや上部についています。
抽出後半に出やすい雑味や、浮いたアクを落とし切らない。
そして抽出中は、フィルター内で湯だまりを作りながら珈琲の味わいをできるだけ引き出してくれます。

復刻版アロマボーイ
機能もさながら、飲んだガテマラ珈琲は、アメリカンテイストさっぱり。
そしてコーノ式フィルター名門K 登場
一人分から美味しい珈琲を 売りとしているこの新しいフィルターは、リブが短く少ない粉の量でも円錐形の良さを引き出します。
10g 130cc
1杯だては、粉を細挽きにします。抽出効率を上げます。

蒸らし
ここはしっかり時間をとりましょう。

蒸らしの後は3回に分けて注ぎます。


アクが浮いた状態で抽出ができれば、フィルター内に含ませた珈琲を落とし切っても雑味は感じません。
このアク と言われるものは珈琲自身、微粉と言われるパウダー状の粉が原因とされています。どうしても粉にした際に出てしまう微粉。
高品質の珈琲ほど豆事態に欠点となる味が少なく、そうでない珈琲ほどこの微粉は、邪魔になります。


抽出完了
2分10~30秒
早く落ちやすい1杯抽出もコーノ式フィルターで速度コントロール。

比べてみてもすごい違いです。
写真右がハンドドリップのガテマラ
写真左がコーヒーメーカー アロマボーイ君
当たり前ですが、やっぱり機械よりも美味しく淹れれないと(^_^;)
お客様も満足。手で頑張って淹れる意味があります!!
大変ですが、やる価値がある。

ワーク②
カッピングトレーニング
ブラインドにて4つのカップに入った珈琲豆をカッピングし、その中から一つだけ違うものを見つける味覚と嗅覚トレーニング。
通常カッピングは、プロが行うもの。品質の良しあしを判断するのに行います。
カッピングを行う人をカッパ―と言います。
勿論繊細な味覚審査のため、カッピング前の飲食は控え、味の濃いもの、スパイスなどは控えます。
空腹時は胃に負担がかかるので注意。
粉とお湯を直接漬け込むので、持ち味がすべて出ます。美味しい成分そうでない成分も出るのが抽出との違いです。
これは、皆さん初体験。
スリリングなゲーム感覚で真剣に!
まずは豆の状態。

粉にしたときの香りを嗅ぎます。

そしてお湯を注いだ時の香り…

そして4分待ちます。
珈琲が抽出されます。

粉から出る炭酸ガスで表面は粉が浮いています。


なぜかしら、この時点で4つともばらばら。
4つのうち3つは同じはずなのにね
と珈琲の七不思議。

こうやってライティングすると珈琲w木の状態がよくわかります。
粉がどんどんそこへ堆積。
時間の経過とともにそこへどんどん沈んでいきます。

カップそれぞれスピードが違います。


4分たったら、表面の粉をかきまぜます。 ここで出てくる香りも要チェック。
かきまぜると泡が浮かびます。
泡や浮いた粉はスプーンですくってきれいに取り除きます。

そしてカッピング。
すすったり、少し飲んだり、口に含んでぱっとすてたりしながら珈琲の持ち味をいろいろ試します。
さーこの中でどれか仲間はずれがあるはず…
考えるトレーニング。
皆さん真剣に。
あまりに難しく、最初はこれとこれは同じ!と確実にわかったものを言っていただき…
残った2カップのうち一つ。
もう一度最後にカッピング!
すると 皆さん大当たり。
参加者の皆様は鋭い舌の持ち主でした…
途中一瞬松崎もわからなくなりそうでした(-_-;)

今回のカッピングでは同じ産地のガテマラ珈琲を深煎りと浅煎りで焙煎度をかえました。
仲間はずれ!それはガテマラの浅煎り珈琲豆でした。
珈琲らしい香り苦みの中にも表に現れる酸味。チェリーのような酸味がふんわり広がりました。
焙煎度による味わいの特徴をここで知っていただきました。
珈琲豆は焙煎でほぼ、味の方向性が決まります。
ワーク③
浸漬実験 温度帯による抽出時の変化
粉にお湯を注ぐとどうなるのか?
また、お湯を数回に分けて注ぐとどうなるのか?
そんな抽出の不思議をスケルトンのガラス内で浸漬による検証をしました。
☆冷たいお水と珈琲の粉の反応





☆80℃の低温帯と珈琲の粉の反応





☆熱々のお湯と粉の反応






3つの温度帯で、お湯をのせたときの粉の反応からお湯の温度の高低を見抜く感覚をトレーニング。
レッスン中は、経時変化を見るため終始観察。

初めてやってみましたが、面白い! と好評でした。
焙煎度で変わる味のバランスや総量
温度で変わる抽出変化 基本を頭において
ワーク④
浅煎り珈琲をうまく淹れる
極端に焙煎度の浅い珈琲豆は、抽出時の選ぶ温度帯を工夫するともっともっと味や香りが出ます。
一般的に、ハンドドリップで抽出時に適していると言われる中庸の温度帯 90℃位
今回は浅煎り珈琲豆の持っている爽やかな酸味、広がるジューシーな香りを目的に淹れ比べしました。
95℃以上の高温抽出

香がふぁーっと広がり美味しそうです。


同じ珈琲豆を低温抽出 85℃
泡の出や勢いが違います。元気がない。

香はしますが、やや控えめ


見た目は同じようです。

抽出後の香りも弱く。

テイスティングにより浅いり珈琲豆は、高温でさーっと抽出したほうが軽やかで、味の輪郭もしっかりと。なんといっても心地よい酸味がでました。甘酸っぱい!に値する美味しい珈琲。
通常は熱々で、珈琲がきつくなる と思われがちな高温で短時間にガスを抜いて抽出しました。
ワーク⑤
深煎り珈琲豆をうまく淹れる
次は、深煎り珈琲豆の登場です。
見た目の色は黒っぽい茶色。油分が表面に出てきてとろっとてかり。
焙煎の深い珈琲が持つ深煎り臭。
この香りが好き!とファンは多い焙煎度。
フレンチロースト以上
今回使用したのは、人気の「百万石ブレンド」
浅煎り珈琲同様
高温度帯 95℃以上
低温度帯 85℃での抽出でテイスティング
深煎り珈琲豆は、浅煎り珈琲豆とは逆で、ガスはゆっくりと抜けます。
お湯がゆっくりと粉に浸透し、時間をかけてガス抜き。
そして焙煎が深いほど、苦みが表に出てくる傾向があります。
ハンドドリップでは、この苦みを優しく柔らかく出してあげる事が抽出のコツ。
お湯は蒸らしで万遍なく載せますが、粉の温度はゆっくりとあげてあげましょう。

こちらのタイプの珈琲は、ゆっくり温度を上げると甘みが出ます。
抽出時にきめの細かいクリーミーな泡を沢山出しましょう。

焦らずゆっくりと。



約3分。
泡のきめ細かさもいい感じ。

高温抽出では感じられなかった、甘い苦み、キレのある酸味 が低温でじっくりと抽出することで表に出てきました。
之もわかりやすい抽出方法の一つ。
テクニックの一つです。

低温でもきめ細かな泡が上がらない場合は粉の大きさ、メッシュが大きすぎるのかもしれません。
ひきめはやや細かめがおすすめ。
泡は沢山クリーミーに出してあげると、深煎り珈琲の持ち味が生かされます。
ワーク④,⑤終了後は、各自それぞれに浅煎りと深煎りをいれてもらいました。同じメッシュ、粉の量と淹れ方で、湯温だけを微妙に変化させてもらいました。 微妙な違いでまたまた味に違いがで、1℃の違いで変わる珈琲の抽出メカニズムを知っていただきました。
ワーク⑥ アレンジ珈琲
しめに深煎りの濃い珈琲を作り、ミルク割のカフェオレでしめました。
かなり沢山の珈琲を飲んだ後。
胃休めに温かい牛乳や糖分は体によく効きます。
カフェオレに合わせる、リキュール、ブランデー、ココナッツシロップ… 組み合わせを愉しんだり。


長いお時間ありがとうございました。
セミナーにて頂いた質問は、また今後の参考にさせてもらいます。
時間があれば…と検証実験はすべてできず(-_-;)
またまた次回となりそうです。2週連続の秋のハンドドリップセミナーでした。
店頭でも、その後のお話など、お気軽にお声をおかけください(^^)
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