【缶コーヒー】―もうひとつの誕生ものがたり
コーヒーの美味しさを追求すると
ネルドリップにたどり着く…
なんて神話的に魅力を放つ
ネルドリップ。
ネルで淹れたコーヒーが美味しいというのは
美味しく淹れる名人がいてこそ…

1杯ずつ丁寧にドリップする
ネルドリップは、日本独自で生まれた珈琲文化と言われています。
その証拠に、日本には、ネルドリップを愛好する数々の名店があり…
その意志を引き継いで、開業される方もいます。
一度はまると
どこへいてもネルを探す…全国にはそんな愛飲家が後を絶えません。
そんなネルドリップの巨匠たちが、影響された人物がいるって
知ってましたか?
日本のコーヒー界で、ネルドリップを極めた男と言われています。
どの名も三浦義武。
ネルの歴史をさかのぼるとこの方に行き着きます。
島根県浜田市出身の三浦義武
皆さん知ってましたか?
存在は知ってますが伝説的な方です。
日本で先駆けてネルドリップを推奨し独自のいれかたを開発し、
その味わいはまさに至極✨残念ながら1980年に永眠されました。
彼が生み出した伝説のネルドリップコーヒーは、
現在もヨシタケコーヒーとして島根県で親しまれています。
そんな三浦義武氏
ネルドリップ以外にも色々なものを意欲的に開発されました。
カフェラールと言われる濃厚なカフェシロップ
コーヒーアイスクリーム
珈琲ソーダ
コーヒー牛乳
(゜-゜)どれも美味しそうだ。
ブラックで楽しむ以外のコーヒーの愉しみ方を研究されたんですね。
数々の著名人たちが彼のいれるコーヒーに魅了されたそうです。
一番の偉業といえば缶詰のコーヒーを開発したこと。
つまり缶コーヒーです。
「濃厚な缶コーヒーをつくりたい」
コーヒー店を開業しながら、
という発想から、腐植しないスチール缶の開発に製缶メーカーととりくみ、
3年がかりで完成。
1965年9月14日、日本橋三越本店で缶コーヒー「ミラ・コーヒー」を販売。
この缶コーヒーこそが世界初と言われている缶コーヒーです。
「ミラ・コーヒー」
ネーミングの由来は、三浦のミウラとミラクル(奇跡)をかけあわせて♪
その缶コーヒーは、店で提供しているのとかわらない味だったそうで
1か月、半年たっても濁らず沈殿もせず見事な味わいだったそうです。
当時1杯80円の缶コーヒー
喫茶店で1杯飲めるほど高価でした。
さらに
その当時缶コーヒーに使用するブラジル産のコーヒーが高騰
資金繰りがうまくいかず…
ミラコーヒーは、3年で終止符。
1968年には、事業中止となり幻の「ミラコーヒー」となりました。
もう一つの缶コーヒー誕生ものがたり
コーヒーに人生をささげた男
三浦義武さんのことが描かれた本があるんですね!
「三浦義武 缶コーヒー誕生物語」
面白かったですよ。
幻のミラコーヒー
100g中にコーヒーの粉を20gも使ったそうです。
濃厚な缶コーヒーだったのでしょ。
世界最高の味♪
キャッチフレーズもすごい。
一体どんな珈琲だったのでしょ…
飲んでみたかったな
【缶コーヒー】―実は結構飲んでます(^_^;)


コーヒー屋に勤めていると…
友人や知人から
コンビニコーヒーや缶コーヒーは飲まないでしょ。
コーヒー通は、ミルクも砂糖もなしのブラックで飲むに決まっている。
なんて思われがちですが…
実は、インスタントコーヒーも缶コーヒーもコンビニコーヒーも飲むのは、日常的によくあること(^_^;)
私の初めての記憶の中のコーヒーは、4歳の時に飲んだ缶コーヒー。
UCCのミルク入りコーヒー
ロング缶にたっぷり
そこから全て始まり、
親と一緒に入る喫茶店では、頑張ってホイップクリームたっぷりのウィンナーコーヒーか、ブラックコーヒーに砂糖ミルクありで
大人の味を楽しみました。
小さいころから珈琲を飲ませてもらってたので
現在にいたりますが
お家では、インスタントコーヒーが主流で、たまにレギュラーコーヒーが。
インスタントと比べると
やっぱり
粉から淹れて飲むコーヒーは、薄くてもうまいな

最近、コーヒーはとても日常的です。
なにかの待合いの時に
美容室で
知人宅で
アウトドアでの寒空で味わういっぱい
ちょっと一服するのに出てくるコーヒー。
どう淹れているのであれ…
ありがたいし
やはり、人に淹れてもらった珈琲は美味い!と感じます。
コーヒーの醍醐味は、シチュエーションで楽しむものだと思います。
朝早起きをして出勤前。
家の前には、便利な自販機があります。
24時間
好きな時にコーヒーが頂けます。
缶コーヒーの素晴らしさは、無限大です。
たまに買って頂きますが…
その度に
その見た目の華やかなパッケージデザイン。
そそられるネーミング。
定期的に出る新商品。
思わず、手に取って飲んでみたくなる。
個人的には、UCCブラックもお気に入り。
後口がしつこく残らず、すっきり。
スキット目覚めの一杯。
またまたUCCさんですが、毎度いろいろ新商品の開発がすごいなと感じますね。
ところで!?
缶コーヒーは生まれたときからあったので、いつから発売された?
知ってましたか?
調べてみると
意外につい最近ではないですか

なんと1970年
3月に開催された大阪万博にて
販売されたUCCの「缶コーヒーミルク入り」

(なんかとても繫がりを感じます!)
日本は高度経済成長の真っただ中、万博には約6400万人の人が集まったといわれています。
実は、世界初でもありました。
万博で缶コーヒーを飲んだ方から、注文が殺到し、当時は、工場が24時間フル稼働、生産が追い付かずという逸話も。
便利な自販機に登場したのは、1973年。
TVCМやテレビで紹介してもらったり…とたちまち日本全国に広まりました。
ちなみに世界初の缶コーヒーは
1杯70円 現代でいうと「エー安い!」と思うかもしれませんが違います(^_^;)
当時でいうと、喫茶店で1杯コーヒーを飲むのと変わらず。
便利な缶コーヒーは、とっても高級品、贅沢品でした。
ちなみにUCCさんのミルクいり缶コーヒー。
デザインも現代も変わらず3色缶。
こだわりのデザインには、意味があり、赤はコーヒーの実、白は、コーヒーの花、茶色は焙煎したコーヒー
を表しています。
初代缶コーヒーは、今みたいにプルトップではなく、トップに缶切りが備え付けられていました。
瞬く間に広がり
ネーミング、種類、味もハイレベル。
時代の潮流もとりいれ
発想も参考にしたいものが沢山あります。

日本独自の珈琲文化の象徴といっても過言ではないと思います。
当時1杯の缶コーヒーが喫茶店でコーヒーを飲むのと同じくらいかかった理由の背景には
とても大変だった缶コーヒーづくりの誕生秘話があります。
そもそも開発者であるのは、UCC創業者上島忠雄氏。
UCCの略語は、Ueshima Coffee Companyの頭文字を
とってのUCCさん。
もともと、神戸で個人商店をされていたという事ですが、神戸といえば貿易港。
西洋文化が入り、喫茶店で初めてコーヒーと出会ったのが始まりと言われています。
缶コーヒーが出る前は、液体のコーヒーは瓶入りコーヒーとして販売されていました。
瓶入りコーヒーは当時主流でしたが色々問題を抱えていました。
飲んだ後の回収に、割れ物であり破損する事。
コーヒーの缶詰であれば、
いつでも飲める
常温で流通できる。
保存がきく。
駅の売店で買ったミルク入りコーヒーを、飲んでいたところ列車が到着して慌てて電車へのりこみ、コーヒーを飲み切れず無駄にしてしまい
そのエピソードがきっかけとなり、缶入りコーヒーへの道が研究されました。
缶と言っても寛大がコーヒーと同じくらい
さらにミルク入りコーヒーの開発技術
今では、1缶120円~130円
喫茶店で飲むと400円~600円が相場
現代人のイメージは、缶コーヒーは気軽で安価。
驚くべき裏話 ですね。


便利なものは、時間とお金に人の努力と想いがつのってます。
缶繫がりでもうひとつ
店でいつも時代を感じる事があります。
缶きり。
ってみなさん使ったことあります!?
よーく見ると、今スーパーに行くと缶製品には、皆プルトップ。
便利になったものです。
私も、歳を重ねたのか…一回り以上違う子たちがアルバイトで入ってきますが…
缶きりでこれあけて というと
皆きょとん

これ何?の世界でした。(笑)
缶きりを知ってても使い方知らず、ぎこちない手つきで危なっかしく缶を開ける
若い世代…
ジェネレーションギャップ。
皆さんも色々日々同じように感じる事はありませんか!
便利な世の中です。
